2013年11月05日

札幌市の公契約条例案は否決  民間のワーキングプアは解消できるのか


 
札幌市議会は、上田文雄市長が提案していた公契約条例案を否決した(議員提案された案も否決)。
否決されたとはいえ、上田市長が高い理念を持って条例化を目指していたことはわかった。

「公契約条例」の中身を確認しておく。
札幌市などの公の機関が発注する公共工事や業務委託の契約などで賃金(作業報酬)に下限を決めて高く引き上げ、「官製ワーキングプア(働く貧困層)」をなくそうというのが条例の目的。
公契約自体は英国やフランスで歴史のある制度(法律/条例)のようだが、いま日本で取りざたされている公契約条例は最低賃金(下限)に特化した話になっている。

公契約条例には、良い点と悪い点の両面があると思う。

公契約条例は官製ワーキングプアをなくす点ではプラスといえる。
先行する千葉県野田市では、清掃業務で時給あたり100円引き上げることができたという。

ただ官製ワーキングプアより多数であり、より厳しい立場にいる民間のワーキングプアの解決策を公契約条例は持たない。民間のワーキングプア解消の呼び水とはならない。
政治は、より弱い立場の人のために目配りを果たしてほしい。

すべてのワーキングプアをなくすのに効き目があり、民間のワーキングプアの解消に波及するのならもっと数多くの全国の自治体に公契約条例は広がっているのではないかと思う。

「最低賃金法」の最低賃金と、公契約条例による賃金下限の「二重基準」にするよりも、ひとつの制度のまま最低賃金を上げた方がわかりやすいし、すっきりする。

ワーキングプアを解消するには、最低賃金を思いきって上げるくらいしか手立てはないと思う。
2010年6月3日に開催された雇用戦略対話(官邸に設置された組織)第4回会合で、2020年までの目標として、「できる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ、全国平均1,000円を目指すこと」が合意されている。
これに目鼻をつける方が、いい流れになるのではないか。

私は公契約の完全に理解ができていない部分もあるので、民間のワーキングプアはおいてきぼりになることはなく、しっかり民間のワーキングプアも解消できるという術があるのかもしれない。
いくつか文章や論文を読んだけれど、民間のワーキングプアに詳しく言及しているのを見つけられなかった。


安倍晋三首相は、労働者の賃上げを企業に要望しているけれど、想定されているのは株式上場しているような東京に集中する大企業で、日本の労働者の半分以上が働く中小企業は想定からこぼれている。

※日本ではワーキングプアの定義自体は定まっていない。
※「官製ワーキングプア」は以前は官庁が雇い主の非正規雇用についてだけ使われていたが、意味が違ってきている。

(了)

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 札幌情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 小樽情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 道央情報へ
にほんブログ村


posted by びとう さとし at 22:03| 北海道 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 札幌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。